中国では高級食材として有名であり、養殖も盛んに行われています。選抜育種によって1年で出荷が可能なサイズに成長する品種もあり、日本国内にも輸入・販売されています。とくに内子(卵巣)が濃厚な味わいとされ、身も美味です。ウェステルマン肺吸虫の中間宿主であるため、調理においては、蒸す、茹でるなどの加熱が必要です。
近年、世界各地で繁殖し生態系への悪影響が問題視されています。日本でも外来生物法によって特定外来生物とされ、許可なく飼う、売り買いすることはできません。エビ漁において大量に魚網にかかり取り外しに苦慮するなど海外で被害が報告されています。
日本のモクズガニとは近縁種なので、中身や外観は基本的に同じです。甲羅の前側縁のノコギリ状の突起の数の違いで判別されます。
体長
甲幅5.0~8.0cm
分布・生息
朝鮮半島西岸から中国沿岸部。1910年代にはドイツに、1940年代までにはヨーロッパで広範囲に分布拡大。近年、アメリカ、イラク、中東、カナダにも分布拡大。淡水・汽水・海水への適応性を持つ。気候や水質汚濁等に対して幅広い耐性があり、移動能力が高い。
生態
淡水性。幼生は海水から汽水域で育つ。親蟹はオス、メスとも産卵のために河口や海岸へ移動する。交尾の後、メスは海水中で産卵し孵化するまで卵を抱えて保護する。孵化した幼生を海に放出した成体はひと冬に2~3回交尾と産卵を繰り返し一生を終え、川には戻らない。
人気の食用カニ
ズワイガニ 松葉ガニ 越前ガニ タラバガニ 花咲がに 毛がに
海水
アブラガニ ワタリガニ タカアシガニ ヘイケガニ イシガニ イバラガニ
アサヒガニ 栗蟹(くりがに)
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モクズガニ さわがに スナガニ コメツキガニ いそがに
外国産(※現在は「上海がに」のページです。)
イチョウガニ