他のカニと一線を画す剛毛な見た目の毛ガニ。名前の由来はその名の通り、その体を覆う短い密集した毛です。
国内の主な産地は北海道沿岸の各地域で、本州では岩手県が有名です。産地によって漁期が異なり、岩手県では12月~3月で北海道の各地ではそれ以外の月に漁期が訪れていて、場所を変えてほぼ通年で水揚げされています。そのため旬は産地によってまちまち。おおまかな分け方としては春から夏はオホーツク海産、秋なら根室沿岸、冬は岩手産といった感じです。
味は身が詰まっていて深いコクが特徴。特にカニ味噌はとても濃厚で、毛ガニの味噌が一番美味しいという人もいるくらいです。ズワイやタラバと違って豪快な食べ方よりも味わいを楽しむのが毛ガニの楽しみ方。丸ごと茹でて食べても美味しいですが、身は取り出すと崩れやすいので、炊き込みごはんやすり身として使用することが多いです。またカニ味噌と合わせてグラタンの具にするなど洋食との組み合わせも人気があります。
体長・重さ
体長 : 甲羅の幅 約10~12cm。雄のほうが大型になり、ずんぐりとした印象。
重さ : 約400g~1000g
分布・生息
東北地方の太平洋岸からアラスカ沿岸まで広く分布しています。太平洋の北西部や、日本海の沿岸にも生息しています。水深は浅いところで30m、深いところでは200mの砂地や泥地に生息しています。
生態
肉食性で、主にゴカイなどの多毛類や、砂地に生息する貝類などを捕食します。脱皮周期は雄が1年で、雌は2年~3年。雌は産卵後にしか脱皮できないためにオスより成長が遅れる傾向にあります。メスは一度3万個以上の卵を産むが、他のカニに比べると繁殖率は低いため、乱獲に弱い。
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