その名の通り、磯に普通に見られる小型のカニです。近年、本来生息していなかったアメリカ東海岸やフランス北部でも発見されました。船のバラスト水に混入した幼生が寄港先で繁殖したと推測されています。
磯遊びなどでイワガニやオウギガニ等とともによく見られ捕獲されます。丈夫なので、水温、水質の管理を怠らなければ、海のカニとしては比較的容易に飼育ができるようです。隠れ場所として石をいくつか入れた水槽の中で、人口海水とエアレーションによって飼う方法をネットでみつけることができます。
食用にはしませんが、味噌汁にするとおいしかったという報告もあります。普通はクロダイの釣り餌として販売されています。タコを飼育する人が、エサとして与えることもあるようです。
ウンモンフクロムシに寄生された個体がみつかることもあります。寄生されたオスは行動や形態がメス化し、ウンモンフクロムシに乗っ取られて卵のように抱え、本来のカニとしての生殖能力を奪われます。
体長
甲幅25mm
分布・生息
樺太から、日本各地、中国東岸、東南アジア、オーストラリア、ハワイまでの西太平洋沿岸部に分布。岩礁、転石のある海岸の潮間帯や潮下帯に生息。
生態
海浜の石の下や岩の間にすみ、見つかるとすばやく動いて隠れる。貝類、ゴカイ、小魚、海藻などを食べる雑食性。鳥類やクロダイ、タコ等に捕食される。ウンモンフクロムシの宿主。日本では4月下旬から8月が繁殖期で、抱卵したメスが見られる。
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