味はあっさりしていながらも甘みや旨みは十分にあり、他のカニと比べても遜色ありません。カニ味噌もしっかりとあるので食用として人気があります。ただサイズが小さいため身も少なく、食べ応えという点では多少引けをとります。大きな個体であればそのまま茹でたり、料理の具材として活用するとイシガニの本領を発揮できます。小さい個体は味噌汁や出汁として利用して、ちょっと贅沢なカニ風味を堪能しましょう。雌の内子もまた格別で、珍味としてお酒のおつまみにも最適です。
食用以外にもマダコの餌として活用されることがあります。タコはカニが大好物なため、美味しくて適度な大きさのイシガニは餌として非常に有用です。ちょっともったいない気もしますが、小さいカニで大きなタコを釣ると考えればお得かもしれませんよ。
ちなみにイシガニは海辺の浅いところ、たとえば防波堤などに生息するため、わりと捕獲することが容易です。地域によってはお子さんたちがイシガニを網で獲って遊ぶ姿を見かけることもあります。ただハサミの力は思ったよりも強いので捕獲の際は十分に注意しましょう。安全のために軍手などをしておいた方がいいでしょう。
小さいけど強いハサミを持ち味もグッド!もし食べられる機会があれば試してみてください。
体長
甲幅8㎝
大型になると10㎝を超えるものもいる。
分布・生息
北海道の南から九州沿岸、韓国や中国沿岸にも広く分布する。
生態
浅海や磯、内湾や防波堤、ちょっとした潮溜まりなど生息域は広範囲。雑食性で海藻も食べるが肉食性が強く、小魚やゴカイ、貝などを好んで捕食する。産卵期は7月ごろ(博多湾)で、大潮の夜などには大量に泳いでいる。
人気の食用カニ
ズワイガニ 松葉ガニ 越前ガニ タラバガニ 花咲がに 毛がに
海水(※現在は「イシガニ」のページです。)
アブラガニ ワタリガニ タカアシガニ ヘイケガニ イバラガニ
アサヒガニ 栗蟹(くりがに)